学校が入試の平均点を50~55点にしたい理由
こんにちは。今回のテーマは「学校が入試の平均点を50~55点にしたい理由」についての記事となります。
入試のデータを分析してみると、その学校(大学)の受験者平均点は、どの教科も50点~55点になることが多くなっています。
入試を行う学校は、この「受験者平均が50点~55点」を目指して、難易度を調整して作問をしています。
この平均点がなぜ入試において適切なのかを考えてみましょう。
例えば高校入試で、国語・数学・英語がそれぞれ100点満点、合計300点満点とします。合格点は最も一般的な水準で、200点とします。
極端な例を考えてみましょう。数学が全くと言っていいほどできず、数学が0点の受験生がいます。この受験生は、すうがくで他の受験生と50点程度も差をつけられてしまうことになります。1教科でもこのような苦手教科が出てしまうと、合格はまずありえません。
反対に、数学が非常にできて、100点を取った受験生がいたとします。この受験生は、他の受験生と50点程度も差をつけることができますから、他の教科で受験者平均レベルの学力があれば、合格をすることができます。
つまり、受験者平均が50~55点になるような作問を行えば、優秀な受験生は合格し、そうでない受験生は不合格になります。入試を行う学校からすると、適切な入試を実施したと言えるわけですね。
一方、入試問題の難易度が適切でない事例もあります。数年前に実際に起こった例を紹介します。
ある私立学校の入試で、数学の受験者平均点が20点となったことがありました。この学校は、早慶の附属とほぼ変わらない難易度の学校でこの平均点ですから、明らかに難易度の調整ミスであったと言えます。
実際、この入試では数学が全くできなかった受験生が合格しています。数学の答案を白紙で出して0点となっても、周りの受験生と20点しか差がつきません。国語と英語が少しできれば合格できてしまうわけです。もしこの受験生が中学1年生レベルの数学すらできなかったとしても、入学できてしまいます。
逆に受験者平均が高すぎると、別の問題が起きてしまいます。例えば数学が抜群にできて、そんな入試問題でも100点を取れるほどの実力があったとします。もし受験者平均が80点と非常に高かった場合、この受験生は周囲と20点しか差をつけることができません。国語と英語がある程度できても逆転され、不合格になる可能性があります。
つまり、受験者平均が高すぎたり低すぎたりしてしまうと、優秀な受験生に入学してほしいという学校側の意図から外れた入試となってしまうのです。
もちろんそれでも、「もし自分が受験する年に数学が難しくなったらどうしよう」と考え、備えておくことは必要です。しかし入試を行う学校は、できるだけ例年通りの適切な難易度での入試を行うものであると、頭に入れておくと良いでしょう。
