褒めると伸びるは間違え?科学的に正しい褒め方とは①
今回は、「褒めると子どもの成績は伸びるのか?」についての記事です。
教育の世界では、「子どもは褒めて育てた方が良い」という定説があります。子どもは褒められることにより自尊心を高め、様々なことにチャレンジをできるように育つ、というものです。
そのため子どもは、褒めた方が勉強にも積極的に取り組むようになり、学力も高まるという考え方です。
この考えは果たして科学的に正しいのでしょうか。アメリカで実際に行われた研究を紹介していきます。
フロリダ州立大学で、「自尊心と学業成績の関係」が調査されました。大学に通う学生たちに対して自尊心の高さを測る実験を行い、その結果と学生の学業成績を照らし合わせました。すると、自尊心が高い学生ほど学業成績が良いとの結果が出たのです。
では子どもは褒めて自尊心を高めてあげた方が良い、という結論になるのでしょうか?まだそうとは決めることができません。
なぜならこの調査だけでは、「褒めて自尊心を高めると学業成績が良くなる」のか、「学業成績が高いから自尊心が高い」のか、どちらであるのかが分からないからです。
その後、バージニア連邦大学において、この実験の続きが行われました。実験は次のように実施されました。
大学のある試験の後に、成績の悪かった学生を集め、ランダムに2つのグループに分けました。どちらのグループにも宿題を課しましたが、その時に送られたメッセージを、グループごとに変えたのです。まず片方のグループには、宿題の内容と提出期限など、事務的な連絡のみを送ります。
もう片方のグループには、宿題とともに、講義担当者からの励ましの言葉が添えられています。「あなたはやればできる人」というメッセージを送り、学生の自信を取り戻そうとしたのです。
2つのグループの学生のその後の成績を追跡調査したところ、驚くべき結果が生まれました。励ましのメッセージが送られたグループの学生の成績は、そうでないグループの学生の成績よりも悪くなってしまったのです。
つまりここから、成績が悪い学生に対して、自尊心を高めようとする声掛けをするなどの介入を行うと、学業成績に悪影響であることが分かったのです。
これは、悪い成績を取った人に対して不用意な介入を行うと、成績を反省する機会を奪うだけでなく、根拠のない自信を持った人にしてしまうことが要因として考えられています。
つまり、「とにかく褒めればよい」という考えは、科学的に間違っていることが証明されたのです。
しかし教育の世界では、褒められた子どものほうが良い成績を取れるようになるということもあります。それでは科学的に正しい褒め方とはどのような褒め方なのでしょうか?
