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模試の結果票を前に親子で冷静に話し合うイラスト

模試の判定の読み方|A〜E判定の本当の意味と使い方

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こんにちは。e!センセイ塾長の松尾です。「模試でD判定が出ました。もう志望校は変えたほうがいいでしょうか…」「A判定だったので、もう安心ですよね?」——受験期の保護者の方からいただくご相談の中で、模試の判定にまつわるものは本当に多いです。今日は、模試の判定をどう読み、どう使うべきか、20年の現場でお伝えしてきたことを整理してお伝えします。

結論:判定の数字より『あと何点・どの単元』を見る

先に結論をお伝えします。模試のA〜E判定は、受験本番までの努力次第で、現役生なら2〜3段階は普通に動くものです。判定の文字を眺めて一喜一憂するより、「あと何点足りないか」「どの単元で落としているか」を冷静に分解することが、結果を分けます。

私自身、20年の現場で「A判定で落ちたお子さま」も「E判定から合格したお子さま」も、何人も見てきました。「A判定で落ちる人、E判定で合格する人」は珍しくないのが、大学受験を中心とした受験の世界です。

この記事ではまず、A〜E判定の数字としての意味を確認し、その数字の裏にある「見落とされがちな背景」、判定別の戦略、私自身の指導経験と受験経験、最後に失敗パターンまでお伝えします。

模試のA〜E判定を視覚的に示すイラストと冷静に見つめる生徒のイラスト

A〜E判定の意味と『数字の裏側』

模試の判定は、各予備校が過去の合格者・不合格者のデータをもとに、現時点の偏差値から合格可能性を5段階で示したものです。一般的な目安は次のとおりです。

判定合格可能性の目安数字の裏側で気をつけたいこと
A判定80%以上「80%が受かる」≠「あなたが受かる」。残り20%に入ると現役生は意外と多い
B判定60〜80%現状維持を選びたくなる時期。直前期にむしろ伸び悩みやすい層
C判定40〜60%いちばん伸びしろが大きい時期。ここから一気に動くケースが現場で多い
D判定20〜40%戦略次第で十分逆転可能。「諦めの理由」にしてはいけない判定
E判定20%以下現役生なら本番までに2〜3段階動く。志望校を下げる判断はまだ早い

※ 「20%以下」は「ほぼ受からない」ではなく「データ上は厳しい」だけ。実際には、現役生は1ヶ月で偏差値が5以上動くことも珍しくありません。判定はあくまで「現時点のスナップショット」です。

ここで覚えておいていただきたいのは、判定の母集団(一緒に受けた人たち)です。たとえば名古屋大学の判定は、名大志望者だけでなく、東大・京大・阪大の志望者も同じ模試を受けたデータから算出されています。「名大A判定」と「東大B判定」では、見えている景色が違うということを知っておくと、判定の重みが変わります。

『A判定で落ちる人、E判定で合格する人』の正体

私が現場でいちばんお伝えしたいのは、判定は『現時点のスナップショット』であって『未来予想』ではないということです。判定が出る時点と、入試本番の時点との間にある時間が、まさに勝負の本体なのです。

「A判定で落ちる人」の典型的なパターンは、A判定が出た時点で気が緩んで、直前期の追い込みが弱くなること。秋にA判定が出ると、「もう大丈夫」と思ってしまい、12月以降に伸び悩む——これを私は何件も見てきました。実は、現役生は最後の3ヶ月でいちばん伸びます。ここで止まると、後から追ってきた C・D判定の生徒に抜かれてしまうのです。

逆に「E判定で合格する人」の典型は、E判定が出た直後から、判定の中身を冷静に分解して、残り時間で取れる点だけに集中するタイプ。模試の結果票を「あと何点で C判定」「あと何点で B判定」と読み替え、「自分が取れる問題で取り切る」戦略に切り替えられるお子さまは、本当によく伸びます。

もうひとつ大事な視点は、大学入試では『共通テスト』と『2次試験』が別競技ということです。「共通テストで失敗 → 2次で逆転」も、「共通テストで成功 → 2次で失敗」も普通に起きます。共テで失敗してから本番までの約1ヶ月で、気持ちを切り替えられるかどうか。E判定の合格者の多くは、この切り替えがうまかったお子さまです。

私自身の経験|名大C判定からの逆転と、神大足切り

ここで、塾長としての経験を少しお話しさせてください。私が現役で受験した年、前期の名古屋大学はC判定でした。共通テストの自己採点はボーダー(合格に必要な得点率)に少し届かず、正直「厳しい」と思った状態で2次に向かいました。それでも、2次の過去問15年分を年内に解き、答案を全教科の先生に添削していただいたことで、結果として合格まで持っていけました。

一方、後期で出願した神戸大学では、共通テストの点数で「足切り」(出願時点で不合格通知が届く制度)に引っかかってしまいました。前期の合格通知より先に、後期の不合格通知が届く——当時は本当にショックでした。「情報がないというのは不利だ」と、痛感した体験でもあります。

私が担当してきたお子さまの中にも、11月の模試で第一志望の偏差値が10足りなかった生徒が、12〜1月の2ヶ月で過去問を15年分解き、合格した例があります。「(3)の小問は15年分1度も解けなかったので、本番でもチラ見だけして捨てる予定です」と本人が冷静に言えるまで仕上がりました。これが「過去問を判定の代わりに使う」ということです。

模試の判定は「途中経過」であり時間とともに動くことを表すイラスト

判定別の戦略|A〜B / C〜D / E の3パターン

判定別に、私が現場でお伝えしてきた戦略を3パターンに分けてお伝えします。

A〜B判定|『現状維持』が最大の罠

A・B判定が出た時期に気が緩むと、直前期に伸び悩みます。「A判定が出たから安心」ではなく「A判定でも本番は別物」と捉えて、過去問を通しで解く時間を確保してください。共テと2次の両方で「捨てない・落とさない」状態を作るのが、本番の安定につながります。

C〜D判定|いちばん伸びしろが大きい時期

判定の数字に落ち込まず、「あと何点で C判定」「あと何点で B判定」と分解してください。残り時間で取れる問題に集中投下するのが鉄則です。具体的には、過去問を10〜15年分解いて、頻出単元から塗りつぶすのが効きます。家庭教師や個別指導で、過去問の答案添削を週単位でしてもらえると伸びが加速します。

E判定|諦めるか挑むかの判断軸

E判定が出たときに考えるべきは、「本番までの残り時間で、合格ラインまで何点埋められるか」の現実的な見積もりです。残り3ヶ月以上あり、苦手な単元が特定できているなら、十分挑む価値があります。逆に、本番まで1ヶ月で、複数の教科が同時に E判定なら、志望校の併願先や2次対策の優先順位を冷静に組み直す選択肢もあります。判断は塾や家庭教師の先生と一緒にしてください。

気をつけたい失敗パターン3つ

模試の判定の扱い方で、私が現場で見てきた失敗パターンを3つお伝えします。

① 判定の文字に一喜一憂して志望校を頻繁に変える

模試は3〜4回しか受けないお子さまも多いのですが、その1回1回の判定に反応して志望校を上げ下げしてしまうと、対策の方向が定まらないまま本番を迎えることになります。志望校は判定ではなく、本人の意志と過去問との相性で決めてください。

② 過去問を解かずに判定だけ見る

受験本番の本当の指標は、「志望校の過去問が解けるかどうか」です。模試の判定はあくまで「同じ模試の中での相対的な位置」を示すだけで、実際の入試問題との相性は測れません。判定が出てから、必ず志望校の過去問を1年分は解いて、判定の数字と照らし合わせてください。

③ 共テ後の E判定で2次対策をやめる

共通テストで失敗してE判定や足切り目前の状態になっても、2次試験は別競技です。共テで失敗したから2次対策をやめる——これがいちばんもったいないパターンです。私自身の経験でも、共テで思った点が取れなかった年に、2次で逆転合格した生徒を担当してきました。本番まで気持ちを切らさないことが、最後の差を作ります。

D判定から過去問添削で逆転を目指す家庭教師と高校生のイラスト

よくある質問

Q. 模試で D判定が続いています。志望校を下げるべきですか?

A. 残り時間と、判定の中身次第です。本番まで3ヶ月以上あり、苦手な単元が特定できているなら、D判定からの逆転は現実的に十分起きます。判定の文字だけを見て志望校を変えるより、判定票の「どの教科で何点足りないか」を分解して、残り時間で取れる問題に集中するほうが結果が出やすいです。家庭教師や塾の先生と一緒に「あと何点・どの単元」を冷静に見てみてください。

Q. A判定が出ました。もう安心ですか?

A. 残念ながら、A判定で落ちる生徒は珍しくありません。私が現場で見てきた範囲では、A判定が出た秋以降に気が緩んで、現役生の最後の伸びを取りそびれる——というパターンが典型的です。A判定が出ても、過去問を通しで解いて「本番で取り切れる状態」を作り続けてください。

Q. 模試の判定はどの予備校のものを信じればいいですか?

A. 志望校の規模と方式によって、適した模試が違います。一般的には、河合塾の全統模試・駿台模試・東進の共通テスト模試など、母集団が大きい模試の判定が信頼性が高いです。ただし、判定そのものを「予言」と思わず、「現時点での位置の参考値」として複数の模試の傾向を見るのが、いちばん使い方として安全です。

Q. 高校受験でも、判定の見方は同じですか?

A. 基本は同じですが、高校受験の場合は内申点(評定)が判定の重要な構成要素になります。模試の判定が良くても内申が足りない、または逆のパターンもあるため、模試の判定と内申点をセットで見るようにしてください。地域によって内申の比重が大きく違うので、お住まいの自治体の高校入試制度の確認も必須です。

Q. 塾と家庭教師、判定が下がってきたときにはどちらが向きますか?

A. 「あと何点・どの単元」を一緒に分解してくれる先生が必要な時期なので、1対1で過去問の添削までしてくれる家庭教師や個別指導が向くことが多いです。集団塾は授業のカリキュラムを進めることが中心になるので、判定が下がっている時期に「過去問添削に時間を割いてくれる」という運用が取りにくい面があります。

出典・参考

模試の判定の一般的な仕組みは、河合塾・駿台予備学校・代々木ゼミナール・東進ハイスクール等の各模試運営機関の公式情報を参照しています。各模試で判定の算出基準(合格者・不合格者のデータの取り方、偏差値の換算)が異なるため、判定の数字は「使う模試」とセットで読むのが正確です。

本文中の「A判定で落ちる人、E判定で合格する人」「共通テストと2次試験は別競技」「現役生は最後の3ヶ月でいちばん伸びる」「過去問15年分の答案添削で逆転」などの判断軸は、塾長・松尾の20年の現場経験と、自身の大学受験経験(名古屋大学C判定からの合格・神戸大学足切り)に基づく所見です。

e!センセイの考え

私が受験の現場で何度もお伝えしてきたのは、模試の判定は『結果』ではなく『途中経過』ということです。本番までの時間こそが、判定の数字を動かす本体です。判定の文字に一喜一憂する時間より、「あと何点・どの単元」を冷静に分解して残り時間を使う方が、必ず結果に繋がります。

ちなみに私は、「逆転合格は塾にとっては良い結果ではない」と思っています。順当合格できるように、早めに準備するのが塾や家庭教師の本来の仕事だからです。私が現役で塾長を続けているのは、お子さまそれぞれの「順当合格」のお手伝いをしたいから、というのが本音です。

e!センセイには、受験の判定分析や過去問添削を専門にしてきた講師、現役の予備校講師経験者、各大学の在学生など、多様な背景の方が登録しています。模試の結果票を持ち寄れる伴走者が必要なら、お住まいの地域・科目から家庭教師を探す ことができます。受験勉強はいつから始める?大学受験で家庭教師を使うべきタイミング高校受験で家庭教師を使うべきタイミング もあわせてご覧ください。

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