
英検3級=中学英語OKではない|マークシートと単語ゲームの落とし穴
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こんにちは。e!センセイ塾長の松尾です。「うちの子は英検3級を持っているので、中学英語は大丈夫。あとは数学と国語を頑張れば受験はクリアできるはず」——保護者の方との面談でとてもよくいただくお話です。これは本当なのでしょうか。
結論:英検3級合格と実際の中学英語力には、大きなギャップがあります
英検3級は「中学校課程修了レベル」とされています。そのため「英検3級を持っているから、中学英語は大丈夫なはず」と考えるケースがあります、しかし実際の指導現場では中1英語ですら怪しいお子さまでも合格してしまうケースが当たり前になっています。
英検は英語の中でも4技能をバランスよく測る試験だと言われています。そのため英検合格は立派なことですが、「英検合格=中学英語は読める・書ける・聴ける・文法も理解できる」と考えてしまうと、受験のときに大きく躓きます。この記事では、なぜ不安定な英語力でも英検3級に受かってしまうのか、保護者の方が実力をどう見極めるかをお伝えします。
元になった話:偏差値30台でも準2級まで受かる現実
私がこのテーマで発信したところ、英語指導の現場から多くの共感をいただきました(1,100件以上の「いいね」をいただきました)。
英検についても、特に保護者の方が誤った認識をしているように感じます。 英検は3級合格で「中学校課程修了レベル」とされていますが、実際にそのレベルに全く到達しておらず、中1英語ですら怪しいような人でも合格できてしまいます。理由は2つあります。 1つ目は、
塾長・松尾のXより
塾のテストで偏差値30台の中学2年生でも、英検3級や準2級に普通に合格してくることがあります。三単現のsが定着していない、be動詞と一般動詞の区別もあやふや——にもかかわらず、です。
なぜ実力がなくても英検3級に受かるのか
理由は大きく2つあります。
理由1:マークシート方式の「勘で埋めても何とかなる」構造
英検は大半がマークシート方式です。全体の40%しか分からなくても、残りの60%を勘で埋めれば期待値で15%上乗せされ、合計55%程度の得点になります。これは定期テストなら赤点レベルですが、英検の合格ラインには十分届く水準です。
理由2:「単語ゲー」になりやすい問題形式
単語をひたすら覚えれば、選択式の問題はかなりの確率で正解できます。文法の理解が浅くても、三単現のsを書き忘れるレベルのお子さまでも、選択肢から正解を選ぶことはできてしまうのです。結果として、文法をほぼ無視しても合格できる構造になっています。
「単語ゲーで通用してしまう」状態を抜け出すには、文法の体系的な学習が欠かせません。英語は単語と文法、どちらが先かでは、現場経験からの答えをお伝えしています。

「英検合格」の正しい捉え方
「英検は信用できない」というわけでではありません。受験で活用できる場面も多く、お子さまの英語学習のモチベーションにもなる、価値ある資格試験です。
ただし、「英検合格」はあくまでも「英検合格」でしかありません。中学校レベルを「書ける・読める・聴ける・文法も理解できる」ことの証明にはならない、ということを保護者の方が知っておくことが大切です。
特に注意が必要なのは、定期テストや模試の英語の点数が悪いときに「でも英検を持っているから、本当は実力があるはず」と考えてしまうことです。これは問題に蓋をしているだけとも言えます。受験本番で大きく躓く原因になります。小学校英語からの繋がりで起きやすい齟齬は小学校英語の落とし穴に整理しています。
保護者ができる「英検と実力の照合」
ご家庭で英検合格と実際の力を冷静に照らし合わせるために、次の3つを意識してください。
1. 定期テスト・模試の英語の点数を「並べて」見る
英検の級と、学校の定期テスト・模試の偏差値・通知表の評定を1枚に並べて記録します。「英検準2級なのに学校英語は5段階の3」のように、ズレがあれば実力に課題があるサインです。
2. 中1の文法事項を口頭で確認してみる
「I am a student.」を疑問文と否定文にして、と口頭で聞いてみます。三単現のs、過去形、be動詞と一般動詞の使い分け——中1の基礎が口から出てこなければ、英検合格があっても土台が崩れています。
3. 「英作文を1文だけ」書かせてみる
「あなたは昨日何をしましたか?」のような中1レベルの質問への返答を、英語で1文書いてもらいます。マークシートにはない「ゼロから組み立てる力」が現状の実力を一番正直に映します。
現状の実力が見えたら、つまずきポイント別の立て直しが必要です。英語が苦手な子の克服法もあわせてご覧ください。

よくある質問
Q. 受験で英検は活用できるのに、過信してはいけないとはどういうことですか?
A. 英検取得が出願要件や得点換算で使える大学・高校は確かに多く、ここでの英検の価値は実際にあります。問題なのは「英検3級を持っている=中学英語の全領域ができている」と保護者やお子さま自身が信じてしまい、定期テストや模試の悪い点数を軽く見てしまうことです。受験で活用するために英検を取るのは良い戦略、ただし学校英語の点数や文法の定着は別に確認する、と整理すると両立できます。
Q. 英検は受けないほうがよいのですか?
A. そんなことはありません。お子さまのモチベーションに繋がりますし、4技能のうち普段の学校英語ではなかなか鍛えにくいリスニングを訓練する場としても価値があります。あくまでも「合格=中学英語の全領域ができている」とは別の話、と理解しておくことが大切です。
Q. うちの子は英検3級を持っていますが、定期テストの英語は40点台です。何から手をつければ?
A. まずは中1のbe動詞と一般動詞・三単現のs・過去形・疑問文と否定文の作り方を、口頭で答えられる状態まで戻ります。文法の体系が崩れている状態でいくら単語と長文を増やしても、選択肢で迷い続けてしまいます。中1の文法を1〜2か月でやり直すと、定期テストでまず10〜20点上がるケースが多いです。
出典・参考
本記事の元になっている指導現場での観察(偏差値30台の生徒でも英検準2級に合格するケース等)は、塾長・松尾本人が20年の英語指導の中で経験してきた内容を、自身のX投稿としてまとめたものです。
e!センセイの考え
英検は活用するもの、過信しないもの。「英検合格」と「実際の英語力」を別物として並べて見る習慣が、受験での失敗を防ぎます。
e!センセイには、英検対策と学校英語の両方をバランスよく見られる家庭教師が登録しています。英語を見てくれる家庭教師を探すことができ、英語の家庭教師を探す 専用ページもあわせてご覧ください。

